要するに、これ。
友人から送られてきた
素晴らしい文章
そのまま載っける
要するに
これだ。
医者に限らず、自分もこうありたい。
………
「訴えられる医者とは」
マルコム・グラッドウェル著『第1感』光文社2006/2/23発行より
訴えられやすい医者と訴えられにくい医者がいる。
それを調べる方法は二つ。
まず、医者が受けた教育と実績を調べ、過去数年間に犯したミスの記録を分析する方法。
もうひとつは医者と患者の短い会話を聞く方法である。
たいていの人は、二つめの方法がいいに違いないと考えるはずだ。
そのとおり。
でもなぜ?
実を言うと、医者が医療事故で訴えられるかどうかは、ミスを犯す回数とはほとんど関係ない。
訴訟を分析したところ、腕のいい医者が何度も訴えられたり、たびたびミスをしても訴えられない医者がいることがわかった。
一方で、医者にミスがあっても訴えない人がかなりの数に上ることもわかった。
要するに、患者はいい加減な治療を受けただけでは医者を訴えない。
訴訟を起こすにはほかに「わけ」がある。
その「わけ」とは何か。
それは、医者から個人的にどんな扱いを受けたかである。
医療事故の訴訟にたびたび見られるのは、医者にせかされたとか、無視されたとか、まともに扱ってもらえなかったという訴えだ。
「患者は好きな医者を訴えたりしないものなの」と医療事故訴訟が専門の弁護士アリス・バーキンは言う。
医療について研究しているウェンディ・レビンソンは医者と患者の会話を何百件も録音した。
ほぼ半数の医者は訴えられたことがない。
あとの半数は二度以上訴えられている。
二つのグループの医者に明らかな違いがあることを見つけた。
訴えられたことのない外科医は、訴えられたことのある外科医よりも、一人の患者につきあう時間が3分以上長かったのだ。
この分析をさらに進めた実験もある。
心理学者のナリニ・アンバディは、外科医と患者の会話に注目した。
判定者は外科医の技術レベルについては何も知らなかった。
患者に何を話していたのかさえわからなかった。
判断材料は外科医の声を分析した結果だけ。
威圧感のある声の外科医は訴えられやすく、声が威圧的でなく患者を気遣うような感じの外科医は訴えられにくかった。
医療事故というと、とんでもなくややこしい問題のように思うかもしれないが、要は患者を大事にしているかどうかの問題であり、その態度は声の調子に現れるのだ。
医者にとって最も損な声は威圧的な声ということになる。
【人の心に灯をともす】http://merumo.ne.jp/00564226.html より
飲食店などで苦情になるのは、料理がまずかったとか、料理が遅い、という事実より、その後の店側の対応が悪かった、というのがほとんどだ。
店員が、「謝っていない」、「態度がでかい」、「誠意がない」といったときに起こる。
人に好かれないタイプの典型は、「偉そう」、「傲慢」、「尊大」、「威張る」、「威圧的」、「見下す」といった態度で接する人たちだ。
反対に、好かれるタイプは、「謙虚」、「気遣いがある」、「人なつこい」、「愛きょうがある」、「可愛げがある」という人たち。
人間の意識や態度は、言葉遣いや、声の調子に歴然と現れる。
だから、誰かと、ほんの二言三言、言葉を交わしただけで、人間性なり性格が判断されてしまうということは心しなければならない。
訴訟される医者も、嫌われる人間も、突き詰めれば、「人を大事にしているかいないか」によって決まる。
人を喜ばせ、大事にする人間でありたい。
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